・ご無沙汰です。ブログ休憩中に、文庫本-阪神大震災を題材とした「ありがとう」を
読みました … 講談社文庫-「ありがとう」平山譲著-[発行-06年10月13日] - (映画化)
⇒ この悲惨な実態を高浜に当てはめてみれば「高小-プール」解体は、地域の安心安全
の形成に逆行する施政施策であり、やはり、疑問と不安しかありません。
・最近、日本列島は九州、北海道と揺れ動いています。東海圏は、この揺れも少なく、
「平和ボケ」が懸念される不安要素の一つです。
--- 文庫本「ありがとう」から抜粋 ---☆--- (*P.75 - 平成7年 (1995年) 1月17日 )
● 主人公は、地域の消防団のリーダーで、地域被災に精力的に活動された実話です。
・「潰れた家に人が生き埋めになっとるんや」
叫喚は一カ所からだけでなく倒壊した家々から断続的に聞こえ…耳をついた。
・「おう ナオちゃん、"のこぎり"ないか!」
柱を断裁するしか救出できないだろうと思った
・「水は四十トンしかないんやで、なかに人もおらん建物を消火してどないすんねん」
日吉公園の四十トン水槽は一時間ともたず空になった。
大阪の消防署から消防車十台が救援に現れた。ホースをつなぎにつないで南へと…
最後は長田港まで延ばして水源を確保した…そうして、すベての火が消えたのは…
「十二時間後」の深夜零時のことであった。
---「神戸が、地獄と化した一日だったようです」 ---
・死者-6千人・負傷-44千人・全壊-105千棟・半壊-144千棟・全焼-7千棟・焼損-8千棟
[検索] : 阪神・淡路大震災「1.17の記録」-「写真提供 - 神戸市」
---「消防水利のあり方」---☆--- (*都市河川の防災的活用-http://www.nilim.go.jp/lab/jdg/soupuro/4-2.pdf)
●「神戸市の消防水利の使用実態」
消防水利使用実績 |
神戸市 |
(単位-箇所) |
平時 (年) |
震災時 (10日) |
|
消火栓 |
1,083 |
4 |
防火水槽 |
18 |
74 |
河川 |
6 |
55 |
プール |
1.6 |
29 |
その他 |
315 |
380 |
⇒ 阪神大震災では「消火栓」は水道配管の断裂のためか機能を発揮出来ず・・・
大震災を前提なら「消火栓」を消防水利に集中はリスク拡大なのかもしれません
●「消防水利上の問題点」
①消火栓の断水及び防火水槽の容量不足
下表 に、阪神地域各都市の消防水利の現況を示すが、神戸市や芦屋市の防火水槽数は1km2当たり6カ所程度であり…また、消火栓の断水対策も厳重になされていなかった
したがって、多くの地点でみられたのは、消火栓をあきらめた後に防火水槽やプールへと部署し、水が尽きたために河川や海水を利用するというパターンであった。
消防水利 |
神戸市 |
東京23区 |
高浜 |
市街地面積 (㎢) |
194.8 |
568.3 |
13.1 |
消火栓数 (箇所) |
25,040 |
81,985 |
576 |
(栓数/㎢) |
128 |
144 |
43 |
防火水槽 (基) |
1,232 |
13,332 |
75 |
水槽数 (基/㎢) |
6.3 |
23.5 |
5.7 |
⇒ 「高浜」は、未だに、阪神大震災-当時(1995年) 以下の消防施設のようです
②利用できる水利から放水地点までの距離が長かった点
例えば、兵庫区会下山公園南周辺での消火活動事例3)では、河川の取水可能な地点は数カ所に限られたため、1,700m 離れた新湊川で取水した水をタンク車でピストン輸送しなければならなかった。
また、ホースをつないだ場合も、新湊川の取水箇所から会下山公園を迂回する約800m 延長(65mm ホース4線)を行わなければならなかった。
長田区(水笠通~須磨区境界)では、長田港の消防艇を元ポンプとするホース延長を行ったが、7台の消防車を中継に入れ、延長距離は約2km に渡った。
⇒ 国 (国交省) も、都市河川の防災的活用として消防水源の多様化を目指されています
--- 「防災」のあり方 ---☆---
● 消防水利の確保先は、「プール」や河川.港湾を含め、様々な「水源確保策」を平時か
ら整備を図る事が大切と「阪神大震災」の教訓のようです。
・「高小-プール解体」- この水源を削減は、市民の命と財産を守れるのでしょうか?
⇒ 高浜では「消防水源」が不足! 特に、消火栓も水槽設置数も劣悪のレベルでは?
・これで「プール-削減」とは、市民を護るのお役目も放棄の証ではないでしょうか?
● 今日、高浜でも「防災行政無線」の訓練が実施されたようです。
・この文庫本を読んで思ったことは「大災害-映画上映会」やDVDの貸出をされては…
⇒ 市民に危機感を醸成戴く手段として、視覚的に訴求が効果が高いと思われます
⇒ これが半日で焼け野原の"まち"と化したのです…その失望感は計り知れません …
「大家族」の命と財産を護る活動も施政のあり方 -
無謬の防災活動は平時からの積み重ねのようです